初めてJUJUを聴く

JUJUのファンがどこにいるのかわからない。

 

6年近くテレビを持っていないし興味がある情報しか受け取らなくなったので、音楽の流行がまったくわからなくなってしまったんだけど、JUJUって今どれくらいのポジションなんだろう。

 

6年前は、ふつうに人気で歌番組でもみるしタイアップとかでCMで流れてたりするし、ちょくちょく見てた。

 

わたしの中の最初のJUJUは、余命なんにちかの花嫁みたいなタイトルの映画の主題歌。

わたしはその映画を、別にそんなに好きではないが一方的に好かれてる友達が試写会に当たったのでいっしょに行かないかと言うので見に行った。中2くらいだっただろうか。

 

昔から多少捻くれてるとはいえ、病気で死ぬ感動物みたいな話に捻くれた気持ちをまだ持ってはいなかったけど、この映画を見て病気で死ぬ感動物映画は、「もう見なくていいな…」と思った。わたしにとっての記念すべき映画となった。

とにかく榮倉奈々の演技が下手だった。こんなに「嘘」ではいけないほんとの題材なのに、「嘘」です、ということが透け透けなのだ。これでは全然気持ちが乗らない。そして、この限られた生を精一杯わたしは生きてる、明日が来るとは限らない、みたいなテーマ、主張、ダルすぎかよ、と思った。うん、今思えば、わたしは見てる間ずっと「ダッル」と思ってた気がする。わたしの命・人生と、あなたの命・人生は同じ価値があって、同じくらい大切かもしれないけれど、この生は、わたしだけのものだ。他人にとやかく言われたくない。いくら、「生きてるということはとても貴重だから、大切に」なんて言われても、これはわたしの持ち物であって、でもわたしはわたし以外の物によって傷を負わなければならないんだ。例えば映画に誘ってくれたこの子とわたしが付き合っていくということ。別に大嫌いなわけではない。でも、この子と遊ぶよりも楽しいことはたくさんある。でもそれをこの子に伝えて仲良くしなくなるなんてことはおかしな話で、この子をただ傷つけるだけで、そういうのはかわいそうだと思うしわたしは今日もこうやって遊んでる。そうした分だけわたしが負う傷がある。そうやって傷を負って懸命に生きてるわたしの命。そんなにわたしの命が羨ましいですか?わたしの命は、あなたとはまた違う人生を生きてる別物です。わたしはわたしなりに生きていくしかないんです。全てが自分の思う通りには行かないけど、わたしは彼女を無闇に傷つけないように、自分が傷を負うことを選択して生きているのに。あなたはずいぶんと、センチメンタルが好きな人間なんですね?と、思ってしまった、気がする。

 

とにかく、もう若い男女が病気で死ぬ話はけっこうです。花嫁の父親役が柄本明で、柄本明が「娘と結婚してくれてありがとう」みたいに泣くシーンで、急にグッと来て、そこで一瞬ブワッと涙目になって、「やっぱ柄本明みたいな俳優って実はスゲーんだな」と思った初体験でもあった。このことはすごく衝撃だったので覚えてる。

 

JUJUの話からだいぶそれたが。

映画の最後、JUJUの「明日がくるなら」が流れる。この歌によって、「なんとなく感動っぽい気持ち」だけは煽られる。で、なんとなくメロディがキャッチーで、ついついこのサビの部分だけ覚えてしまった。

たぶん、よくCMもやってて、覚えた気がする。

JUJUの歌でなんとなくサビだけわかるのは、これと「やさしさで溢れるように」と、まあ聞けば思い出す、くらいな気がする。

 

コールセンターの呼び出し音を選べる設定の携帯電話で、JUJUが二回流れた。そしたら「なつかしっ!」と思って急にJUJUが聴きたくなっちゃった。

で、ほんと?これ、設定した人、マジでJUJUが好きなのかな??

 

JUJUに興味がなさすぎるからか、ほんとかは知らないが、JUJUの曲って、サビのメロディはなんとなくキャッチーだけど、メロが全然覚えられなくない!?

今、「やさしさで溢れるように」を聴いてみて思った。

 

JUJU、どこの層を狙ってるかもわからんし、どこの層を狙いたくて歌手になったかわからんし、どこの層に響いてるのかわからん。聴いてみて懐かしい気持ちになったけど、わからん。

 

あと、最初出てきたときはJUJUって歌が上手、と思っていたけど、改めて聞いたら、なんかどこが上手いのか、あんましわかんなくなった。声、なんかつまってる感じがしない?あと、アメリカで勉強したみたいだけど、映画の発音、なんかおかしくね??

 

JUJUについてかこうと思ったけど、全然わからんかった。

 

昔、mihimaru GTが何を狙ってるのか全然わかんなかったが、わたしと同じ誕生日の、家柄がよくて頭のいい女の子がmihimaru GTが好きって聞いてぶったまげたことがあったな。あの子、今はどんな音楽を聴いてるんだろう。家柄に負けず、マジメにやってないといいな。